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注目!のwebマスター2006年 2月27日 「大量定年時代」を迎えて - 【ミニカーショップ グローバル】今井大輔様
「父と息子」の二人で開業今回ご紹介するのは、アンティークのミニカーなどの販売を行なう 【ミニカーショップ グローバル】 のWebマスター今井大輔氏だ。同店がユニークなのは、元々ミニカーのコレクターであった同氏とともに、企業を定年退職した父親の俊鎌さんが協力して、父と息子の二人で実店舗とWebショップの運営に当たっている点だ。父親の退職金の一部を使って店を構え、父親も実店舗のスタッフとして参加するというスタイルは、これから日本が迎える 「大量定年時代」 への一つのヒントとなるかもしれない。 元々、父親の俊鎌さんは窯業メーカーに勤めていた。出張が多い職種であったため、全国各地へ出張に出かけるたびに、息子の大輔氏にミニカーをお土産として買い与えることが常となっていたのだそうだ。それがきっかけとなって大輔氏のミニカーのコレクションが始まり、終いには趣味が高じて、ミニカーを扱うショップを勤務先として選ぶまでに至ったのだ。 そんな生活を続けていると、手元にはどんどんレアなコレクションも集まるようになってくる。それらを展示・販売するため、自分自身の店を持ちたいと思い始めるのは自然な流れだったのだろう。心に迷いもあったそうだが、「いつかは自分の店を開業したいと思っていました。やはり考えも必要ですが、行動しなければ何も始まりませんから。」 と、ついに独立を決意する。 その決心を家族に打ち明けると、全く反対されることもなかったという。それどころか、「ちょうど父が定年退職だったので、むしろ賛成してくれました。」 2005年6月に、俊鎌さんは長年勤めた会社を定年退職したのだが、手にした退職金の一部を息子の独立開業のための資金とし、自身も店舗の営業を手伝うことにしたのだという。こうして親子揃って“第二の人生”のスタートとなる、自分たちのショップの開店準備が始まった。 開業資金として一番大きな出費となるのが店舗物件の契約料だ。「家賃的にはあまり無理できませんでしたが、“駅から近く”と言うことばかり考えてました。ちょうど徒歩2分のところで一階が空いていたので、すぐに不動産屋と会って決めました。」 JR山手線の駒込駅から徒歩2分という絶好のロケーションに物件を見つけ、そこに店舗を構えることにした。 また、実店舗の開業準備に追われながらも、同氏は並行してWebショップのオープン準備を進めていた。今時の独立開業であれば、“Webショップのみ” という営業形態をとることもできたはずだが、一切その意思はなかったそうだ。「より多くの人に当店を知っていただきたかったのでサイトは必要だと思っていましたが、販売面でも店舗とサイトと両方あった方がいいと考えていました。」 あくまでもWebサイトは実店舗の営業を補完するものとしての位置づけだったようだ。 Webショップの作成は全て外部の業者へ委託したそうだ。「コレクターの立場に立って、見やすく判りやすいページにしたかったので、サイトを立ち上げるまでにかなりの打ち合わせが必要で、とても忙しかったです。いいページになったと思いますが、ひょっとしたら店舗の立ち上げより大変だったかもしれませんね。」 こうした準備を経て、2005年10月1日、同店は実店舗とWebショップの同時オープンの日を迎えた。 実店舗とWebショップの相乗効果![]() 同店が販売する商品は、同氏がコレクションしてきたアンティーク品が8割、新たに問屋から仕入れる新品が2割という比率となっている。長い時間をかけてミニカーを収集してきたコレクターの店だけに、「店舗の商品アイテムは数えたことがないですが、おそらく 2,000アイテムは店頭にあると思います。」 というほどの品揃えになっているのだそうだ。 同店の顧客層から、「やはり、スーパーカーブームを経験された三十代の車好きの方が多く、外車、国産、F1などを問わず人気になっています。」 他の業種であればに信じがたいことであるが、同店のサイト上にはその商品の元々の販売価格というものは記載されていない。つまり、元値からいくら値上がりしているか、という情報は知らされていないことになる。「プレミアが付いている商品を購入する方は、当時の定価はあまり気にされませんね。」 アンティーク商材の特殊性が現れていると言えるだろう。 また、こだわりを持つコレクターが集うだけに、いわゆる “中古品” 扱いとなるアンティーク商品でも、箱付きなのはもちろん、出来る限りは美品が求められる。「当店は絶版品のアンティークものをメインに取扱いしております。“古い物はやはり手にとって買いたい” と言う方もいらっしゃいますから、その時はやはり店舗があるといいですね。」 実店舗とWebショップを同時にオープンしたことで、こうしたメリットを感じることも多いそうだ。 同時に、ネット販売を手がけていることによるメリットの大きさも感じている。「やはりオンラインで情報が流せますから、店舗でニ、三日売れなかった商品が売れてしまう事がネット販売の良さですね。」 慌しく開店準備を行いながらも、実店舗とWebショップの同時オープンにこだわっただけの価値はあった。主力となる実店舗との相乗効果は得られているようだ。 今のところ、まだ自身のコレクションを販売することで十分な品揃えを実現できている同店であるが、いずれはユーザーからの買取りを強化していく必要に迫られてくるだろう。すでに現在でも買取りを行っており、「ネット上では、ある程度の概算を出して、あとは商品が実際に届いてから本査定しております。」 このような流れで商品を集めているそうだ。また、それとは別に顧客からの 「委託品」 の販売も行なうなど、顧客のニーズに沿った展開を行っている。コレクターが集うショップだけに、こういったサービスは喜ばれることだろう。 しかし、コレクターが自ら開いたショップでは、商品へのこだわりが強すぎて、偏った価格設定や品揃えになってしまうところも多い。商品への愛着が邪魔をしてしまい、適正な買取り金額をオーバーしてしまったり、法外とも思えるようなプレミアをつけてしまったりなど、弊害も多いものなのだ。「この仕事をしていると、やはりコレクターをしながらだと商売にならないかもしれませんね。欲しいものがいっぱいありますし。その点は割り切って考えております。」 コレクター自らが経営するショップでは、より冷静な、経営者的な視点を保つことが必要となってくるのだ。 定年後の生き方を考えて![]() 開業資金を提供した父親の俊鎌さんは、元々はミニカーに対する興味というものも無い、完全な初心者だった。しかし、店舗のオープンが決まるとミニカー関連のイベントにも顔を出すようになり、商品知識を仕入れるために頑張っているそうだ。毎日店番を行い、集まってくるマニアたちの会話を聞いていても、まだまだついていけない状態だというが、次第に楽しさを感じるようにもなってきているという。 自分が築き上げてきたキャリアとは全く無縁の生活というものは、決して居心地がいいものではないのかもしれない。しかし、定年を迎えた父親が自宅でやることも見つからずにゴロゴロとしているという状況と比べれば、必要とされてショップの店頭に立つ生活の方が、遥かに理想的なことは間違いない。団塊の世代が続々と定年退職していくこれからの時代には、こういったパターンも増えてくるのかもしれない。 店舗の責任者である息子の大輔氏としても、父親の一層の頑張りを期待しているところだ。実店舗の営業に関するより大きな部分を父に任せて、自身はWeb ショップの運営にさらに力を入れていくことを考えている。「当店のページを見ていただいているお客様が飽きないように、毎日更新をしております。」 次々と商品情報をアップロードしているのだが、店頭には2,000を超す在庫があり、決して順調に進んでいる訳ではない。まずはここを改善するだけでさらなる売上げアップが見込めるだけに、より多くの時間を割きたいところだろう。 “父と息子で営業するミニカーショップ” だけに、「まあ、たまには喧嘩もしますが、やはりそこは親子ですので、いつの間にか忘れてますね。」 そんなこともあるのだという。しかし、その目新しさから、同店はオープンと同時に、著名な経済アナリストである森永卓郎氏の取材を受けるという、幸運にも恵まれた。「もともと、森永卓郎氏はミニカーコレクターとしても有名な方でした。森永氏にメールを差し上げたところ、当店にご来店いただき、連載記事の取材までもしていただくことができました。」 こうしてまずは順調なスタートを切った同店であるが、本当の飛躍はこれからになる。団塊の世代の「大量定年時代」を迎える日本だが、多くの方に勇気を与えるような活躍を期待したい。 最近のエントリー
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